15章 左官工事

5節仕上塗材仕上げ

15.5.1 適用範囲 この節は、建築用仕上塗材を用いる内外装仕上工事に適用する
15.5.2 仕上塗材
(a)
1 仕上塗材は、JIS K 6909(建築用仕上塗材)による。ただし、内装仕上げに用いる塗材のホルムアルデヒド放散量は、特記による。特記がなければF☆☆☆☆とする。
2 仕上塗材は、JIS K 6909(建築用仕上塗材)により、製造所において指定された色及びつや等に調合し、有効期間を経過したものは使用しない
下塗材、主材及び上塗材は、同一製造所の製品とする
3 仕上塗材の種類(呼名)、仕上の形状、工法は表15.5.1により、適用は特記による
4 複層仕上塗材の耐候性は特記による。特記がなければ、耐候型3種とする
5 複層仕上塗材の上塗材の種類は表15.2.2により、適用は特記による。特記がなければ、水系アクリルのつやありとする
6 特記により、防火材料の指定がある場合は建築基準法に基づき指定又は認定を受けたものとする
下地調整材
(b)
下地調整材は JIS A 6916 (建築用下地調整塗材)による



選択
薄付け仕上塗材 | 厚付け仕上塗材 | 複層仕上塗材 | 軽量骨材仕上塗材 



表15.5.1 仕上塗材の種類、仕上げの形状及びその工法
種別 呼名 仕上げの形状 工法 所要量kg/u 塗り回数
薄付け仕上塗材 外装薄塗材Si 砂壁状
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.0以上
1
2
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主 材 0.6以上
1
1〜2(注)
可とう形外装薄塗材Si 砂壁状
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.2以上
1
2
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主 材 1.2以上
1
1〜2(注)
外装薄塗材E 砂壁状
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.0以上
1
2
平たん状
凸凹状
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 0.6以上
1
1〜2(注)
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
着色骨材砂壁状
凸凹状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.5以上
1
2
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 0.9以上
1
1〜2(注)
可とう形外装薄塗材E 砂壁状
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.2以上
1
2
平たん状
凸凹状
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 1.2以上
1
1〜2(注)
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
防水形外装薄塗材E ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
下塗材 0.1以上
増塗材 0.7以上
主材基層 1.0以上
主材模様 0.4以上
1
1
1〜2(注)
2
凹凸状 吹付け
外装薄塗材S 砂壁状 吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 1.0以上
1
1
内装薄塗材C
内装薄塗材L
凹凸状 吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 0.8以上
1
1〜2(注)
平たん状
凸凹状
こて塗り
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
内装薄塗材Si
内装薄塗材E
砂壁状じゅらく
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 0.6以上
1
1〜2(
平たん状
凸凹状
こて塗り
ゆず肌状
さざ波状
ローラー塗り
内装薄塗材W 京壁状じゅらく
ゆず肌状
吹付け
下塗材 0.1以上
主 材 0.3以上
1
1〜2(注)
平たん状
凸凹状
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 0.2以上
1
1〜2(注)
種別 呼名 仕上げの形状 工法 所要量kg/u 塗り回数
厚付け仕上塗材 外装厚塗材C 吹き放し
凸部処理
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 3.0以上
主材模様 2.0以上
上塗材 0.3以上
1
1
1
2
平たん状
凸凹状
ひき起こし
かき落とし
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 5.0以上
上塗材 0.3以上
1
1〜2(注
2
外装厚塗材Si
外装厚塗材E
吹き放し
凸部処理
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 1.5以上
主材模様 1.5以上
上塗材 0.3以上
1
1
1
2
平たん状
凸凹状
ひき起こし
こて塗り
ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主 材 3.0以上
上塗材 0.3以上
1
1〜2(注
2
内装厚塗材C 吹き放し
凸部処理
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 3.0以上
主材模様 2.0以上
1
1
1
平たん状
凸凹状
ひき起こし
かき落とし
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 3.5以上
1
1〜2(注
内装厚塗材L 平たん状
凸凹状
ひき起こし

かき落とし
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 2.5以上
1
1〜2(注
内装厚塗材G 平たん状
凸凹状
ひき起こし

かき落とし
こて塗り
下塗材 0.1以上
主 材 2.5以上
1
1〜2(注
内装厚塗材Si
内装厚塗材E
打ち放し
凸部処理
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 1.5以上
主材模様 1.5以上
1
1
1
平たん状
凸凹状
ひき起こし
こて塗り
ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主 材 3.0以上
1
1〜2(注
種別 呼名 仕上げの形状 工法 所要量kg/u 塗り回数
複層仕上塗材 複層塗材CE
複層塗材Si
複層塗材E
複層塗材RE
凸部処理
凹凸模様
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 0.7以上
主材模様 0.8以上
上塗材 0.25以上
1
1
1
2
ゆず肌状 ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主材 1.0以上
上塗材 0.25以上
1
1〜2(注
2
可とう形複層塗材CE 凸部処理
凹凸模様
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 1.0以上
主材模様 0.5以上
上塗材 0.25以上
1
1〜2(注
1
2
ゆず肌状 ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主材 1.0以上
上塗材 0.25以上
1
1〜2(注
2
複層塗材RS 凸部処理
凹凸模様
吹付け
下塗材 0.1以上
主材基層 0.6以上
主材模様 0.6以上
上塗材 0.25以上
1
1
1
2
ゆず肌状 ローラー塗り
下塗材 0.1以上
主材 0.6以上
上塗材 0.25以上
1
1〜2(注
2
防水形複層塗材CE
防水形複層塗材E
防水形複層塗材RE

防水形複層塗材RS
凸部処理
凹凸模様
吹付け
下塗材 0.1以上
増塗材 0.9以上
主材基層 1.7以上
主材模様 0.9以上
上塗材 0.25以上
1
1
2
1
2
ゆず肌状 ローラー塗り
種別 呼名 仕上げの形状 工法 所要量kg/u 塗り回数
軽量骨材仕上塗材 吹付用軽量骨材 砂壁状 吹付け
下塗材 0.1以上
上吹材 厚5o以上
1
1〜2(注
こて塗用軽量骨材 平たん状 こて塗り
下塗材 0.1以上
上塗材 厚3o以上
1
1〜2(注)

(注)
(注) 1 塗回数は仕上塗材製造所の指定による
2 適用は、特記による
3 セメントスタッコ以外の塗材の場合は、特記による
4 塗り回数は、仕上材製造所の指定による
5 工法欄の吹付け、ローラー、こて塗りは主材の塗り付けに適用する
6 所要量は、被仕上塗材仕上げ面単位面積当たりの仕上塗材(希釈する前)の使用質量とする
7 複層仕上塗材の上塗がメタリックの場合の所要量及び塗り回数は、15.5.6(m)(4)(i)による



表15.5.2 複層仕上塗材の上塗材の種類

樹脂

溶媒 |外観
アクリル系 シリ
カ系
ポリウレタン系 アクリルシリコン系 ふっ素系
つや
あり
つや
なし
メタリ
ック
つや
なし
つや
あり
つや
なし
メタリ
ック
つや
あり
つや
なし
メタリ
ック
つや
あり
つや
なし
メタリ
ック
溶剤系
弱溶剤系
水系
凡例 ○印:選択可能、−印:選択不可
(注) つやなし及びメタリックは、可とう形複層塗材及び防水形複層塗材には適用しない


15.5.6(m)(4)(i)
上塗種別 所要量kg/u 塗回数   
メタリック 0.4以上 3回以上 1回目はクリヤー又はメタリックと同系色のエナメル。最上層はクリヤーとする